こんにちは、SOUSEIです!
初夏の夜、ふわりと光を放ちながら舞うホタルの姿は、日本人にとってどこか懐かしく、幻想的な風景です。
とくに自然が豊かな奈良県では、古都の趣ある風景とともにホタルを楽しめるスポットが点在しており、毎年多くの人が訪れます。
2025年のホタル観賞シーズンに向けて、奈良県内でおすすめのホタルスポットを厳選して5つご紹介します。
どの場所も自然環境が整い、家族連れでも安心して訪れられる配慮がされています。
観賞のベストタイミングやアクセス方法、周辺の施設情報など、実用的な情報も含めてお届けします。
奈良という土地の魅力と、そこにしかないホタルの風景を体験しに、ぜひ初夏の夜に足を運んでみてください。
目次
1. ホタル観賞の基本情報
ホタル観賞を楽しむためには、まず「いつ・どこで・どうやって見るか」を知っておくことが大切です。
この章では、奈良県内でのホタルの見頃や、観賞マナー、ホタルの種類など、基本的な知識をまとめてご紹介します。
1-1. ホタルの見頃はいつ?(2025年の予想)
奈良県では、例年
とくに6月中旬前後が最盛期となり、天候や気温が安定した日には、無数のホタルが飛び交う幻想的な光景を楽しむことができます。
2025年も平年並みの気温が予想されており、6月10日〜20日頃がピークになると考えられています。
なお、雨の日や風が強い日はホタルの活動が鈍くなるため、蒸し暑く風のない夜が狙い目です。
1-2. 観賞に適した時間帯
ホタルは日没後から活動を始めます。
それ以降になると活動が減ってくるため、できれば早めに現地に着いておきましょう。
人の多い人気スポットでは、暗くなる前に到着し、場所を確保しておくと安心です。
1-3. 観賞できる主なホタルの種類
奈良県内でよく見られるホタルは、以下の2種類です:
ゲンジボタル:最も有名なホタルで、大きな体と明るく強い光が特徴。
1秒間に1〜2回、ふわっと光ります。
主に川沿いや清流で見られます。
ヘイケボタル:ゲンジボタルよりやや小さく、淡い光を早いテンポで点滅させます。
田んぼや湿地など、やや広範囲に分布する。
スポットによっては、両方のホタルが同時に見られる場所もあります。
1-4. ホタル観賞のマナーと注意点
自然の中でホタルを楽しむには、マナーを守ることがとても大切です。
以下の点にご注意ください。

また、山道や川辺は暗く足元が不安定なことがあるため、歩きやすい靴や懐中電灯(赤色フィルター推奨)を用意しておくと安心です。
2. おすすめスポット1 春日大社 万燈籠周辺(奈良市)
奈良市の観光名所として知られる春日大社は、歴史ある神社であると同時に、初夏には美しいホタルの舞が楽しめる隠れた名所でもあります。
とくに境内の万燈籠(まんとうろう)周辺の森と小川は、ホタルが自然に生息する環境が残されており、神聖な雰囲気とともに幻想的な光景を体験できます。
■ 歴史と自然が調和したホタル観賞地
春日大社は768年創建の由緒ある神社で、奈良公園の一角に位置します。
境内には約3,000基の石灯籠と釣灯籠が並び、神秘的な空間が広がっています。
このエリアのホタルは、主にゲンジボタル。
春日山原始林から流れる清らかな水辺や湿地帯が保たれており、自然に近い形でホタルの生息環境が守られています。
とくに萬葉植物園の近くや春日川沿いでは、6月中旬の夜になると数十匹以上のホタルが飛び交う光景を目にすることができます。
人工の光が少ないため、ホタルの光が一層際立ちます。
■ アクセスと周辺情報
所在地:奈良県奈良市春日野町160
アクセス:
JR奈良駅・近鉄奈良駅から奈良交通バスで「春日大社本殿」下車すぐ
徒歩の場合:近鉄奈良駅から約30分の散策もおすすめ
駐車場:春日大社駐車場(有料)あり。夜間の利用可否は事前確認推奨。
トイレ:境内に数カ所あり。夜間でも比較的利用可能。
■ 家族連れにうれしいポイント
奈良公園の散策とセットで楽しめる:昼間は鹿とふれあい、夜はホタル観賞という一日コースが可能。
比較的安全で整備された道:子どもや高齢者連れでも安心して歩ける環境です。
周辺に飲食店やカフェあり:奈良市中心部が近いため、食事や休憩場所には困りません。
■ 注意点
春日大社は宗教施設でもあるため、大声を出したり、境内での飲食は控えましょう。
観光客も多いため、週末は混雑する可能性があります。
平日や早めの時間帯に訪れるのがおすすめです。
3. おすすめスポット2 奥山渓谷(天理市)
奈良県天理市に位置する奥山渓谷(おくやまけいこく)は、まさに「知る人ぞ知る」ホタル観賞の名所です。
奈良盆地の東側、山深い場所に位置し、手つかずの自然が多く残されたこの渓谷では、都市部では味わえない静寂と幻想的な光景を体験できます。
■ 奥山渓谷の特徴と魅力
奥山渓谷は天理市街地から車で約30分の距離にあり、標高の高い場所にあるため気温もやや涼しく、夏でも過ごしやすいエリアです。
清流が流れる谷沿いの小道では、6月になるとゲンジボタルが飛び交い、幻想的な光の舞が広がります。
ここでは自然発生したホタルが見られるため、人の手が加わりすぎていない、自然の中でのホタル観賞を希望する方に特におすすめです。
また、近年は地元住民によって保全活動も行われており、環境保護の取り組みが続けられています。
■ アクセスと周辺情報
所在地:奈良県天理市福住町周辺
アクセス:
天理ICから国道25号経由で車で約30分
公共交通機関は不便なため、自家用車の利用がおすすめ
駐車場:近隣に臨時駐車場あり(詳細は天理市公式サイト等で確認)
トイレ:一部に仮設トイレが設置される場合あり
■ 家族連れへのアドバイス
奥山渓谷は自然環境が色濃く残された場所です。
その分、以下の点に留意すると安心です:
服装:虫刺され防止のため、長袖・長ズボンがおすすめ
足元:山道やぬかるみもあるため、滑りにくい靴を着用
ライト:足元確認用の懐中電灯を携帯。
ただしホタルに配慮して、光量は最小限に(赤いセロファンをかぶせると◎)
また、道中は携帯の電波が届きにくい場所もあるため、事前に地図を確認したり、紙の地図を持参するのもおすすめです。
■ 静かな環境で楽しむホタル観賞
奥山渓谷の魅力は、何よりも人工の光や音から離れた“本物の自然”の中で、ホタルの光を感じられること。
観光地化されていないため混雑も少なく、しっとりとした雰囲気の中で観賞できるのがポイントです。
特にお子さま連れのご家庭には、自然とのふれあい体験としても非常に有意義な場所となるでしょう。
4. おすすめスポット3 竜田川(斑鳩町)
古来より多くの和歌に詠まれた名勝「竜田川(たつたがわ)」は、奈良県斑鳩町を流れる歴史ある清流です。
紅葉の名所として知られるこの場所ですが、初夏の夜にはホタルの名所としても注目されています。
歴史情緒と自然美が共存するこのエリアでは、地元の人々によって大切に守られてきたホタルの姿を、ゆったりとした雰囲気の中で観賞できます。
■ 歴史ある流れとホタルの光の競演
竜田川は『万葉集』や『古今和歌集』にも登場する由緒ある川で、紅葉だけでなく四季折々の自然が美しく、地元住民に愛される存在です。
川沿いは遊歩道として整備されており、家族での散策にもぴったりです。
6月になると、流れの緩やかなエリアや水辺の草むらでゲンジボタルやヘイケボタルが観察されます。
橋の上から見下ろすようにして観賞できるため、足元も比較的安全で、小さなお子さん連れにもおすすめです。
■ アクセスと周辺情報
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺東周辺(竜田川沿い)
アクセス:
JR法隆寺駅から徒歩約20分
または駅からコミュニティバス利用
駐車場:周辺に観光用の駐車場あり(※混雑時は利用制限の可能性あり)
トイレ:川沿いに数カ所設置あり(公園や公衆トイレ)
■ 周辺観光とセットで楽しむ
竜田川の魅力は、周辺の観光地とあわせて楽しめることにもあります。
法隆寺:世界遺産にも登録されている名刹。ホタル観賞の前に訪れておくと、より一層この地の歴史が感じられます。
地元グルメ:斑鳩町には、地元食材を使った和食店やカフェも点在。ホタル観賞前の夕食にぴったりです。
また、町が開催する「ホタルを守る会」などの活動もあり、ホタル保護への関心が高い地域です。
環境教育の一環として、親子で訪れるのにも最適です。
■ 家族連れへのおすすめポイント
散策路が整備されているためベビーカーでも通行可
地元の人の案内板やマップが設置されており、初めてでも安心
ライトアップや観賞イベントなどが開催される年もあり(要事前確認)
静かな川沿いで、歴史と自然が織りなす幻想的な時間を楽しめる竜田川。
観光地としての利便性も高く、ホタル観賞初心者にもおすすめのスポットです。
5. おすすめスポット4 黒滝村 ホタルの里(吉野郡)
奈良県吉野郡に位置する黒滝村(くろたきむら)は、吉野山系の深い自然に囲まれた静かな山里です。
「森林(もり)の村」として知られるこの地域には、美しい川と清らかな空気が流れ、ホタルが生息するのに最適な環境が整っています。
その中でもとくに有名なのが、地元で「ホタルの里」と呼ばれる一帯。
村ぐるみでホタルの保護に取り組んでいる地域で、毎年6月には多くの見物客が訪れます。
■ 村が守る、天然のホタルの楽園
黒滝村では、住民が中心となってホタルの保全活動を続けており、外来種の除去や水質の維持、ホタルの生育環境の整備などが行われています。
こうした努力の結果、6月上旬〜中旬になると、村内の黒滝川沿いを中心にゲンジボタルが多数発生し、夜空に光の帯が浮かび上がるような壮観な光景が広がります。
山間部特有の静寂と清涼な空気の中で眺めるホタルの光は、都市部では得られない、“本物の自然体験”です。
■ アクセスと周辺情報
所在地:奈良県吉野郡黒滝村御吉野周辺
アクセス:
南阪奈道路「葛城IC」から車で約1時間10分
公共交通は少ないため、自家用車での来訪が基本
駐車場:ホタル観賞用に臨時駐車場が開設される年もあり
(2025年の詳細は村公式サイトをご確認ください)
トイレ:公民館や道の駅に設置あり(夜間利用可の場所も)
■ 宿泊・休憩施設
遠方からの訪問者には、道の駅「吉野路黒滝」や、黒滝森物語村などの宿泊施設・キャンプ場の利用もおすすめです。
夕方からゆっくり滞在し、ホタル観賞を終えてから一泊するスタイルが家族連れには最適です。
黒滝森物語村:コテージやバーベキュー施設あり。ホタル観賞とアウトドアを同時に楽しめます。
道の駅「吉野路黒滝」:地元食材を使った料理やお土産も充実。
■ 家族連れにおすすめの理由
自然教育の場として最適:ホタル保全についての展示やパンフレットもあり、子どもにも学びがある体験になります。
夜間の安全対策が整っている:観賞路には案内板やスタッフが配置される年もあり、安心して楽しめます。
地域の温かいおもてなし:地元の人たちとのふれあいも、黒滝村ならではの魅力です。
黒滝村のホタル観賞は、単なるレジャーを超えて、自然の美しさと人の手による保護活動の大切さを感じられる体験です。
子どもたちにも記憶に残る素晴らしい夏の一夜となるでしょう。
6. おすすめスポット5 高取町 町家のホタル通り(高市郡)
奈良県高市郡の高取町(たかとりちょう)は、「日本一の山城・高取城跡」で知られる歴史深い町。
江戸時代の町並みが残る城下町エリアには、毎年6月になるとホタルが舞い、「町家のホタル通り」として地域住民に親しまれています。
伝統的な町家建築の軒先をホタルの光が照らす情景は、まさに古都・奈良ならではの幻想風景。
落ち着いた環境の中で、安全かつ情緒あふれるホタル観賞を楽しめます。
■ 町家とホタルの調和
「町家のホタル通り」と呼ばれるのは、高取町の土佐街道(どさかいどう)周辺のエリア。
江戸時代の町並みが美しく残る通りで、近年、町おこしの一環としてホタルの保護・育成が行われています。
ホタルが飛び交うのは、土佐街道を少し外れた用水路沿いや小川周辺。
例年6月上旬から中旬にかけて、ゲンジボタルとヘイケボタルが観察されます。
街灯が少なく、静かな通りにホタルの光が浮かび上がる様子は、夜の町歩きを特別なものにしてくれます。
■ アクセスと周辺情報
所在地:奈良県高市郡高取町土佐街道周辺
アクセス:
近鉄吉野線「壺阪山駅」から徒歩約15分
奈良市内から車で約1時間程度
駐車場:町内に観光用駐車場あり(無料・有料の両方)
トイレ:観光案内所や周辺施設に設置あり
■ 家族連れにぴったりのポイント
町中なのでアクセスがしやすく、舗装された道が多い
ワークショップや屋台で子どもも楽しめる
夜の町歩きデビューにおすすめの落ち着いた雰囲気
また、町のボランティアガイドが案内してくれることもあり、歴史や自然について学びながら楽しめる点も魅力です。
高取町のホタル通りでは、古き良き町並みとホタルのやわらかな光が美しく調和し、まるで時が止まったような静かな夜を体験できます。
安全で整備された環境の中で、家族みんなでゆったりと楽しめるホタル観賞スポットとして、2025年もぜひ訪れていただきたい場所です。
7. まとめ|2025年の奈良でホタルの幻想体験を
奈良県は、古都の落ち着いた雰囲気と豊かな自然が融合した土地で、ホタル観賞に最適なスポットが数多く存在しています。
2025年のホタルシーズンには、今回ご紹介した5つのスポットをぜひ訪れてみてください。